JICA草の根技術協力事業 ラオス国「チャンパサック県職業訓練校と福井県若狭町による相互の地域発展を目指した木材加工・建築産業の人材育成プロジェクト」(2019年12月終了)


福井県若狭町では、高齢化と人口減少のため伝統的な木造建築の技術継承者がいなく、技術が失われていくことに危機感を抱いています。そのため、若狭町の伝統木造建築を担う(株)西野工務店は、弊法人と協力し、ラオス南部のパクセーの若者にその技術を継承してもらうべくチャンパサック県職業訓練校に技術協力を行っています。昨年、このプロジェクトでは職業訓練校の木造製品ブランド「Sabaiサバイ」を立ち上げ、ビエンチャンにショールームを完成させました。職業訓練校のスタッフたちが自分の家族・親戚・友人らにどのような家具がほしいか聞き取り調査し、自分たちでSabai製品を考えました。今後、Sabaiの商品販売や木造建築の受注を通じて、職業訓練校の自立的経営を目指します。

 

またプロジェクトの本邦研修として、若狭町で職業訓練校のスタッフを受入れ、若狭町で増加する空き家を改修する研修を行っています。その改修された空き家は、地域の福祉介護施設(地域での看取りと住民・ラオス人との交流事業)として活用する計画です。

西野工務店は、当初はラオスでJICA中小企業海外展開支援事業を実施し、ビジネス展開を考えていたのですが、職業訓練校の人材育成と能力強化の必要性を感じ、さらに草の根技協を実施することになりました。既にプロジェクトの製品が売れ始めていて、民間企業のプロフェッショナルなビジネスに私自身学ぶことが大変多いです。今後も西野工務店と共に、この事業がラオスへの国際協力と若狭町の地域発展につながるように頑張っていきたいと思います。